研究テーマ

『知的照明システム』
知的照明システムとは、任意の場所に任意の照度を提供し、かつ省エネルギーを実現する次世代型の照明システムです。

【特徴】
– 自律的な照度コントロール
照明の配線に依存しない任意の点灯パターンを実現するのみならず、各照明器具を任意の光度で点灯することが可能となります。
– 自律分散制御
全体を統括して制御する要素が存在せず、個々の照明が共通のデータからそれぞれ自律的に動作し学習を行うことにより,任意の場所 に設置された照度センサの照度コントロールを行います。
– 位置情報を把握していない
ビルの設計時や施工時に照明の識別番号などを設定する必要がありません。照明と照度センサの位置関係は制御アルゴリズムにより学習します。

知的照明システムの原理
知的照明システムは、複数の知的照明機器と複数の移動可能な照度センサおよび電力計を1つのネットワークに接続することで構成されます。知的照明機器とは、 光度の調節(調光)が可能な照明とその明るさを制御する装置(照明制御装置)からなり、各照明機器にそれぞれ制御装置が搭載されていることから、そのため 自律分散型のシステムとして動作することが可能となります。

雰囲気制御
照明システムに求めてきたものは、適切な照度の提供、省エネルギーであることなどに加えて、照明の光色による部屋の雰囲気制御の要求も高まると思われる。照明光の色を変えることにより、部屋の雰囲気は大きく変え、それにより人間の気分も大きく変え、人間の快適性、健康性、および知的生産性の向上を図る。

ユーザインタフェース
知的照明システムでは様々なユーザインタフェースを開発しております。
○音声認識
知的照明システムのインタフェースとして音声認識を用いる.音声を用いることで,手足を使わなくても操作可能であるため,荷物などで手が使えない状況でも利用可能である.
本システムは音声認識エンジンにはJuliusを用いており,システムと対話することにより照明を制御可能となっている.
○携帯電話
知的照明システムのインタフェースとして携帯電話を用いる.これにより,「いつでも」,「誰でも」,「どこでも」自由な点灯パターンの実現が可能となる.また,このインタフェースでは,遠隔地においてもリアルタイムで照明システムの状況を把握することが可能である.また,Felica技術を用いることで,ユーザの好みに応じた照明点灯パターンが1タッチで再現できるなど,使いやすさの向上を図ることができる.
○画像認識
知的照明システムのインタフェースとして画像認識を用いる.照明の傍にwebカメラを設置しする.そして,本システムではカメラから得た画像を基に顔認識を行うことで照明を制御する.これによってユーザが照明を見つめるだけで,照明を制御することが可能である.